今日は現代病になりつつある子供の扁平足についてです。
歩き始めの時期に、足の裏が平べったいことに家族が気づき、心配になって医療機関に受診されます。
足にはアーチ構造があり、効率よく体重をささえるようになっています。
幼児期扁平足では関節のまわりの靭帯がゆるみ、かかとが外を向いてアーチがつぶれるようになります。
先天的な病気が原因のこともありますので、変形の程度が強い場合には早急にご相談ください。
足部のアーチ構造
立ったときにかかとが外を向いているかどうか、足のアーチが低下するかどうかを検査します。
幼児期の子どもでは足の裏の脂肪が厚く、扁平足でなくても土踏まずが分かりにくいことがあるので、注意が必要です。
重症度は体重をかけたときの足部X線(レントゲン)像で診断します。
ほとんどの場合、成長に伴って自然にアーチが形成されるので、裸足の生活を心掛け、
足の指を使うことで足の裏の筋肉を鍛えましょう。
つま先立ちや足の外側縁で歩く練習、鼻緒のある履物も効果があります。
少し成長すれば、足指じゃんけんをして遊ぶようにします。
アーチの低下が著しい場合には、アーチサポート付きの足底挿板が処方されることもあります。
ほとんどの場合はほったらかしで大人になってから痛みや足の浮腫が
出てしまうケースが多いですが、小児疾患も専門的に診ていますので是非ご相談ください。